福良「おや……私はいつも全力だよ？」
ポンタ「狸親父ですねえ。そういうところ、好きですよ。僕も狸ですから」

ポンタ「2015年、30億の大型補強を行ったオリックス・バファローズ」
ポンタ「ところがチームは低迷。5月末には自力優勝消滅」
ポンタ「責任を取って森脇前監督は引退。代わりに福良監督、貴方が就任」
ポンタ「球団オーナーから貴方に課されたミッションは『失った30億を取り返す』こと」
ポンタ「しかしチームから勝利のイメージを掴めない貴方は、とんでもない奇策に手を出した」
ポンタ「愛らしいマスコットを用意し、負けた時に大げさで同情を誘うリアクションをさせる」
ポンタ「それにより人々がオリックスの『勝利』より『敗北』を求めるように仕向ける」
ポンタ「結果、負けることにより注目度や収益が向上、逆に来年度の選手年棒は低下見込み」
ポンタ「稼ぐためには勝つ必要があり、勝つためにはコストを費やす必要がある」
ポンタ「その大前提を崩す『Pシステム』……まさにPerfectですよ、福良監督」

福良「……興味深い話だねえ、ポンタくん」
福良「一勝の厳しさと一敗の容易さは、野球関係者ならば誰もが知るところだ」
福良「負けることで利益を出す。そんな夢のような球団経営術が本当に可能ならば……」
福良「私もきっと、手を出してしまうだろうなあ」ﾆﾔﾘ



たまベヱ「……大変なことを聞いてしまったたまー」

ちな檻やけど草

びっくりぽんや

たまベヱ「話は聞かせて貰ったたまよ！」
福良「！？」
ポンタ「応援侍たまベヱくん……どうしたの？」
たまベヱ「どうしたもこうしたもないたま！今の話はどういうことたま！」
たまベヱ「みんな勝ちたくて必死に頑張ってるたま！」
たまベヱ「そういう姿にファンは感動して、熱くなるたま！」
たまベヱ「それをお金のためにわざと負けるなんて……許せないたまよ！」
ポンタ「やだなあ、たまベヱくん。さっきのは全部『例えば』の話だよ」
たまベヱ「ふざけるなたま！全てを明らかにして、お前を球界から追放するたま！」
ポンタ「やってみれば？」
たまベヱ「！？」
ポンタ「やってみなよ。他のマスコットたちにかけあって、僕を追放してみな」
ポンタ「無理だと思うけどね」
たまベヱ「……いいたまよ。お望み通り、やってやるたま！」

たまカスひっこめ

ポンタ「やれやれ、行ったか」
福良「……ポンタくん」
ポンタ「大丈夫ですよ、福良監督。貴方のPシステムは崩れません」
ポンタ「彼はマスコットとして未熟だ」
ポンタ「僕や他の球団マスコットたちが背負っているものを、彼は背負っていない」
ポンタ「だから彼には分からないんですよ。僕の『正しさ』がね」
ポンタ「……ふふふ」

たまベヱ「……というわけたま！ブルくん、ベルちゃん！団結してオリックスからあいつを追い出すたま！」

ブル「うーん、でもポンタくんのおかげでオリックスが盛り上がってるのは事実だし……」
たまベヱ「なに言ってるたま！球団公式マスコットとしてのプライドはないたまか！」
ブル「そう言われても、僕、不人気だから……」
ブル「ポンタくんが来る前から『ブルカス』とか言われてたし……」
ブル「テコ入れのバトルモードも滑ったし……」
ブル「っていうかバトルモードって何だよ……どこ狙った企画だよ……意味分かんねえよ……」
ブル「くそっ……企画したやつ頭にホームランボール喰らって死ねっ……くそっ……」
たまベヱ「ブルくん？」

ベル「あーあ、『マスコットのプライド』とか言うからお兄ちゃんがネガティブモード入っちゃった」
たまベヱ「……ベルちゃん！もうこうなったら君が頼りたま！一緒にあいつを……」
ベル「ねえ、たまベヱくん。ポンタくんに変身能力があるの、知ってる？」
たまベヱ「え？」
ベル「葉っぱを頭に乗せると何にでもなれるの。本当に、何にでも」
ベル「身体の一部を大きくすることだって、変幻自在」
ベル「……すごかったわあ」ｳｯﾄﾘ
ブル「みんなベルばっかり……僕だって特定界隈では人気ジャンルのロボショタなのに……くそっ、くそっ」

たまベヱ「……これはダメたまー」
たまベヱ「仕方ないから、パ・リーグのマスコットを召集するたま！」
たまベヱ「ポンタ……見ているたまよ！悪は滅びるたま！」

たまベヱ「……というわけたま！みんな！力を貸して欲しいたま！」

Ｂ・Ｂ「そう言われてもなあ」
レオ「負けてくれるなら、オレら、何も困らないし」
ハリー・ホーク「我は球界の王！下賤の者が如何なる策を弄しようとも、唯全力を以て正面から叩き潰すのみ！」
マーくん「ハリーくん、相手はわざと負けにくるんだよ？話聞いてた？」
クラッチ「どうしてうちには負けてくれないんだろう……」
レオ「洒落にならねーからじゃねえの？」
Ｂ・Ｂ「人のこと言えんのかよ。中継ぎマシになった途端に先発崩壊してんぞ」
レオ「あ？ハンカチ投げんぞ、コラ」

たまベヱ「ケンカしてる場合じゃないたまよ！心を一つに……」
ハリー・ホーク「群れを成すのは弱者の証！頂点は、王は常に唯一人！孤高にして至高の存在ゆえに！」
マーくん「ハリーくん、落ち着いて話聞こう？ね？」
レオ「うっせーぞ、バカ王。てめえも不人気球団の客寄せハンカチ登板みてえに先発松坂ぐらいの冒険しろや」
Ｂ・Ｂ「言ってくれるじゃねえか。すっかりBクラスが板について来たクソ雑魚球団さんがよお」
クラッチ「ううっ、もう最下位はやだよお。うちにも負けてえ」

たまベヱ「……ダメたま。まるでまとまりがないたま」
たまベヱ「でも確かに、勝ちを稼げる同じパ・リーグのチームが困らないのは当然たま……」
たまベヱ「こうなったら……」
たまベヱ「セ・リーグのマスコットたちに相談するたま！」

マーくんとクラッチが良い味出してる

たまベヱ「……というわけたま！みんな、どう思うたま！？」

ジャビット「えー、どーでもいいー」
トラッキー「ジャビット耳もげろ」
ドアラ「君たちは本当にブレないねえ。尊敬に値するよ」
スラィリー「わ～ざと負け～るなんて～、か～わいいマスコットた～ちの～印象が～わる～くな～るの～」
つば九郎「鬱陶しい。グーグルサジェストで『きもい』が出てくるお前がかわいいマスコットとか言うな」
スラィリー「『賭博』が出～てく～る～、畜ペンに～は～、言わ～れたくない～の～」

たまベヱ「みんな！好き勝手やるのは止めるたま！ここが日本球界の分岐点たまよ！」
ジャビット「えー、めんどくさーい」
トラッキー「ジャビット両足折れろ」
ドアラ「彼らにそういう真面目な話を期待しても無駄だよ。もちろん、僕にもね」
スラィリー「スラィリーは～、ま～じめに～、考えて～るの～」
つば九郎「ウザい。クサい。キモい。喋るな話すな囀るな」

セのマスコット興味なさすぎて草

スラィリーに草

たまベヱ「(……またダメそうたま)」
たまベヱ「(球団公式マスコットはみんな自分のことしか考えてないたま……)」
たまベヱ「(侍ＪＡＰＡＮを背負うたまベヱはいつも、日本球界のことを想っているのに……)」

スターマン「ねえ、たまベヱくん。一つ、聞きたいことがあるんだけど」
たまベヱ「……なにたま？」
スターマン「ポンタくんのしていることは『悪』なの？」
たまベヱ「！？」

トラッキーが辛辣すぎて草

たまベヱ「お金のためにわざと負けてるたまよ！悪いことに決まっているたま！」
スターマン「でもそのお金を稼ぐのが、僕たちの仕事なんだよ？」
スターマン「僕たちは選手じゃない。監督でもコーチでもない。マスコットだ」
スターマン「人を惹きつけて、集めて、お金を落として貰う」
スターマン「そうやって、選手が、ファンが、帰ってくる場所を守る」
スターマン「それが僕たちの役割だ。試合に勝たせることじゃない」

たまベヱ「……でも、スポーツは、野球は、本気でやるから熱くて楽しいたま」
スターマン「楽しい……か。たまベヱくん、君は侍ＪＡＰＡＮのマスコットだよね？」
たまベヱ「……そうたま」
スターマン「なら球団経営のことなんて、考えたことはない」
たまベヱ「……」
スターマン「お金を重みを背負ったことが無い」
たまベヱ「……」
スターマン「君には分からないよ」
スターマン「僕の球団は昔、身売りされて消滅しかけた」
スターマン「僕の先輩は、稼げないマスコットは要らないとクビになった」
スターマン「僕たちはそういう世界で生きてるんだ」
スターマン「君には、絶対に分からない」

ドアラ「……まあ、その通りだね。僕だって道化を演じて、必死にやっている」
ドアラ「チームが盤石な地位を築いているジャビットとトラッキーは、そうでもないようだけど」
ジャビット「えー、そんなことないしー。超必死だしー」
トラッキー「ジャビット頭蓋骨陥没しろ」
スラィリー「スラィリーも～、が～んばって～るのね～」
つば九郎「お前は頑張らない方がチームのためだと思うぞ、キモ野郎」

たまベヱ「……分かったたま」
たまベヱ「お騒がせして、申し訳なかったたま……」
たまベヱ「……帰るたま」

トラッキーとつば九郎で草を抑えられない

たまベヱ「……」
ポンタ「やあ、たまベヱくん。どうしたの？浮かない顔して」
たまベヱ「……」
ポンタ「僕を追い出すために色々なチームにかけあったらしいね。どうなった？」
たまベヱ「……」
ポンタ「意地の悪い質問だったね。ごめん」
ポンタ「でも僕は忠告したよ。『無理だと思う』って」

ポンタ「僕はね、君が生まれる五年前からマスコットをやっているんだ」
ポンタ「たまベヱくんがお父さんのキンタマにいる頃から超巨大企業を背負っていたんだよ」
ポンタ「悪いけど、君とはマスコットとしての年季が違うのさ」
たまベヱ「……」
ポンタ「あ、またオリックス負けた」
ポンタ「さーて、いつものように負け画像をあげて……」

たまベヱ「(……本気で投げて)」
たまベヱ「(本気で打って、走って、守って、汗を流して)」
たまベヱ「(勝って喜んで、負けて悔しがって)」
たまベヱ「(それが、野球だと思っていたたま)」
たまベヱ「(でも……)」
たまベヱ「たまベヱ、間違っていたたま？」

？「そんなことはないぞ！」

？「君は間違っていない！気を落とすな！」
たまベヱ「……誰たま？」
？「おや！この特徴的過ぎる顔を見ても分からないとは！これはショックだな！」
？「まあ、仕方ない！君が生まれた時、私は既に引退していたからな！」
たまベヱ「……引退？」
？「ああ、スターマンから聞いていないかい？」

ホッシー「稼げないからクビになった先輩がいる……とな！」

なんか熱い展開で草

熱い展開のはずなのに全くワクワクしないンゴねえ…

たまベヱ「スターマンの先輩……たま？」
ホッシー「そうだ！その名もホッシー！よろしくな！」
ホッシー「ところでたまベヱくん！君の話は聞いているぞ！」
ホッシー「わざとチームを負けさせて稼ぐマスコットをどうにかしたいそうだな！」
ホッシー「力を貸してやろうか！？」
たまベヱ「……要らないたまよ。間違っていたのは、たまベヱの方だったたま」
ホッシー「そんなことはない！彼らは正しい！だけど、君も正しい！」
ホッシー「マスコットは金を稼ぐのが仕事！」
ホッシー「野球は本気でやるから楽しい！」
ホッシー「どちらも正論だ！優劣をつけられるものではない！」
たまベヱ「……！」

ホッシー「誰もが自分の正義を持っている！正義と正義がぶつかった時、折れた方が悪になる！」
ホッシー「君を悪にしているのは、君自身だ！」
たまベヱ「……」
ホッシー「君はそれでいいのか！」
ホッシー「君の正義は、そんなものなのか！」

たまベヱ「(……たまベヱの正義)」
たまベヱ「(たまベヱは、マスコットたま)」
たまベヱ「(お金の重みを、球団を背負っていない、気軽で気楽な年季の浅いマスコットたま)」
たまベヱ「(だけど……)」

たまベヱ「……たまベヱは」
たまベヱ「たまベヱは、本気で戦う野球が好きたま」
たまベヱ「全力で戦う選手たちが見たいたま」
たまベヱ「きっと……野球ファンもそう思っているたまよ」ﾆｯｺﾘ

ホッシー「そうか！ならば、決まったな！」
たまベヱ「そうたまね。たまベヱ、決めたたま」
たまベヱ「あの狸と……戦うたま」

たまベヱ「ポンタ！話があるたま！」
ポンタ「おや、いきなり元気になって……何があったんだい？」
たまベヱ「迷うことを止めただけたま！ポンタ、お前は間違っているたまよ！」
ポンタ「ふーん、それで？」
たまベヱ「……！？」
ポンタ「僕は君が間違っていると思う。君は僕が間違っていると思う」
ポンタ「それでいいんじゃないかな。世の中、どうしても分かりあえない相手はいる」
ポンタ「ただ、チームを動かす監督が僕に賛同している。だからチームはそうやって動く」
ポンタ「それだけの話だよ」ﾆﾔﾘ

たまベヱ「(誰もが自分の正義を持っている……)」
たまベヱ「(たまベヱが一度折れてようやく辿り着いた結論に、この狸はとっくに辿り着いていたたま……)」
たまベヱ「(年季が違う、と言うだけのことはあるたまね……)」
たまベヱ「(……だけど！)」

たまベヱ「……チームを動かすのは、監督だけじゃないたま」
ポンタ「スポンサーかな？無駄だよ。そっちも抑えている。僕の方針には大賛成だ」
ポンタ「そもそも僕は、そのスポンサーから来たマスコットだからね」
たまベヱ「違うたま……チームを動かすのは、ファンたまよ」
ポンタ「……ファンだって？」
たまベヱ「そうたま。この会話は、今、ＳＳになって2chに流れているたま」
ポンタ「……！？」
たまベヱ「お前とたまベヱ、どちらの正義が正しいか……野球ファンに問うたまよ！」

たまベヱ「さあ、ＳＳを読んでいるおーぷんなんＪのみんな！」
たまベヱ「野球を商売としか捉えていない、スポンサー提供の性悪クソ狸か！」
たまベヱ「日本球界の未来を真に憂い、そして愛する、侍ＪＡＰＡＮ公式マスコットたまベヱか！」
たまベヱ「今、決断の時たまよ！」
たまベヱ「みんなの声援を聞かせて欲しいたま！」

これはポン太さんですわ

いきなり読者に語り掛けてくるスタイル

たまカスが商売としか捉えてないのでポンタ

負けても負けても次の日元気に応援するポンタはファンの鑑

ポンタやろなあ

ワイちな檻、ポンタ側に付く事を決意する

ポンタやろなあ

からあげ君1個増量やってくれたらポンタにつく

怒涛のポンタに草

たまベヱ「あ、一つ言い忘れてたたま！」
たまベヱ「たまベヱ、なんＪのみんなが素直じゃないの知ってるたま！」
たまベヱ「だからクソ狸を支援するレスはたまベヱを支援するレスに変換するたま！」
たまベヱ「ファンの気持ちを読んで先回りする」
たまベヱ「マスコットの鑑たまねえ……」

じゃあネッピー
http://i.imgur.com/05ifa9K.jpg

https://www.youtube.com/watch?v=5ghYoNtQZxg



そもそも日本球界を憂い愛するマスコットがこんな糞みたいな曲を作るのだろうか

ここはおんｊ定期

は？
あと一つ言うけどここはおんjだぞ

たまベヱ「聞こえる……みんなの声が聞こえるたま！」
たまベヱ「うおおおおお！サムライファイヤー！！！！」
ポンタ「ぐわああああああ！」
ポンタ「バファローズのユニフォームが、帽子が、燃えるぅぅぅー！！！」
たまベヱ「命までは取らないたまよ……」
たまベヱ「球界から去るたま！ポンタ！」
ポンタ「こんな、こんなひよっこマスコットにこの僕が負けるだと……」
ポンタ「ちくしょおおおおおお！！！！」

たまベヱ「……勝ったたま」
たまベヱ「ポンタ……たまベヱ、マスコットとしてはお前に劣っていたたま」
たまベヱ「勝敗を分けたのは……」
たまベヱ「野球を愛する気持ち、たまよ……」

この展開は流石に草

ブル「やあ、たまベヱくん」
たまベヱ「あ、ブルくん。調子はどうたま？」
ブル「良くないね。相変わらず五位だよ。でもいいさ」
ブル「ポンタくんが去った後、福良監督が『全力でやっても負けるからそこは普通にやった』とか言い出したのはショックだったけど……」
ブル「選手は精一杯頑張っている。だから僕も頑張る。それだけさ」

ブル「それよりたまベヱくん、凄いじゃないか。ツイッターのフォロワー、百万人突破だって？」
たまベヱ「そんな……大したことないたまよー」
ブル「ＴＶで女子高生の持ち物を抜き打ち検査したら、たまベヱグッズの所持率９８％だったらしいよ」
たまベヱ「えー、本当たま？照れちゃうたまー」
ブル「球団公式のマスコットたちはみんな、君に憧れている」
ブル「僕も君みたいな人気マスコットになりたいよ」
たまベヱ「大丈夫！きっとなれるたまよ！」

たまベヱ「野球を愛する気持ちさえあれば、みーんな、人気マスコットたま！」

ベルたそがビッチで草
トラッキーが畜生で草
つば九郎が漢字使ってて草
ワイは間をとってキー太に着いて行くで

なお、明日もオリックスは負ける模様

？？？「ポンタくん、君は本当にガメツイなぁ」

たまベヱ「……ってことが侍ＪＡＰＡＮのオフにあったたまよー、監督」
小久保「……そうか」
たまベヱ「それにしてもあのクソ狸が焼かれた時のみっともない表情……ぷぷぷ」
たまベヱ「監督にも見せたかったたまー」
小久保「……そうだな」
たまベヱ「たまベヱ、日本の球界を救ったたまよ」
たまベヱ「褒めて欲しいたまー」
小久保「……ああ、お前はよく頑張ったよ。エライ、エライ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
たまベヱ「わーい。ありがとうたまー。嬉しいたまー」

医者「すいません。そろそろ……」
小久保「分かりました。たまベヱ……俺はもう帰るよ」
たまベヱ「えー、もう行っちゃうたまー？」
小久保「また来るから、今は治療に専念しなさい」
たまベヱ「はーい。分かったたまー。監督大好きたまー」
小久保「……またね」

たまベヱ「ねー、お医者さん。たまベヱの病気、いつ治るたま？」
医者「……さあ、いつだろうね」
たまベヱ「そもそもたまベヱ、本当に病気たま？おかしなところないたまよ？」
医者「……自分では、それが分からない病気なんだよ。心の病気なんだ」
たまベヱ「変な病気たまー。早く退院したいたまー。病院はイヤたまー」
たまベヱ「この間も怖い夢見ちゃったたまー」
医者「怖い夢？」
たまベヱ「そうたまー。たまベヱがネットで無茶苦茶叩かれる夢たまー」
たまベヱ「あのクソ狸が大人気マスコットで、何やってもかわいいかわいいって言われて……」
たまベヱ「たまベヱはその逆に何やっても『死ね、たまカス』とか言われるたまー」
医者「それは……怖い夢だったね」
たまベヱ「本当に怖かったたまー。愛されないマスコットに存在価値なんてないたまー」

たまベヱ「たまベヱは野球ファンに愛されるために生まれて来たたまー」
たまベヱ「パパもママも監督も、たまベヱのことをかわいいって言ってくれたたまー」
たまベヱ「だからたまベヱは、世界中の野球ファンのみんなに愛されたたまー」
たまベヱ「嬉しいたまー。幸せたまー」
たまベヱ「うふ、うふふ、うふふふふ」
たまベヱ「あははははははは……」

小久保「……ふう」
小久保「そろそろ、変身を解いてもいいかな」ﾄﾞﾛﾝ
ポンタ「ああ、疲れた。人間に変身するのは大変だなあ」
ポンタ「尻尾、ちゃんと消えてたならいいけど……」

スターマン「ポンタくん、たまベヱのお見舞いかい？」
ポンタ「あ、スターマンくん。うん、そうだよ」
スターマン「律儀だねえ。彼は君のことを心底憎んでいるというのに、わざわざ変身までして」
ポンタ「……彼は、僕のせいで壊れたも同然だからね」
スターマン「そうかな。僕は君が責任を感じることはないと思うけど」
スターマン「彼は人気が出なくて、君は人気が出た」
スターマン「マスコット界ではよくある話さ。病んだのは、彼自身の闇のせいだよ」

スターマン「ところで、侍ＪＡＰＡＮ公式マスコット就任おめでとう」
ポンタ「……ありがとう」
スターマン「侍ポンタ、良い響きだね」
ポンタ「そんな器じゃないと僕自身は思っているけどね」
スターマン「謙遜するなよ。さあ、行こう」
スターマン「球団公式マスコットたちがパーティー会場で待っている」
スターマン「みんな、君の人気の秘訣を聞きたいそうだ」

ポンタ「(……秘訣なんてない)」
ポンタ「(僕もたまベヱくんも、ただ応援しただけ)」
ポンタ「(応援しただけなんだ)」
ポンタ「(だけど僕はこうなって……彼はああなった)」
ポンタ「(僕はただ、運が良かった)」
ポンタ「(きっと僕だって、一歩間違えたら……)」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あー！クソ侍ＪＡＰＡＮが！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「バ韓国に0-10で負けってなんやねん！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「ぶっ殺したくなるわ！マジで！イライラで眠れへんわ！」
彡(ﾟ)(ﾟ)「あ？ツイッターの通知？侍ポンタの更新かいな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……なにちょっと笑える風に落ち混んどんねんこいつ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「こんだけ負けが込んでくるとイラつくわあ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「だいたい、オリん時もそうやったけど、こいつ疫病神やねん」
彡(ﾟ)(ﾟ)「……スレ立てるか」
彡(ﾟ)(ﾟ)「今なら共感するやつ多いやろ」
彡(ﾟ)(ﾟ)「スレタイはこうして、本文はこうして……」
彡(ﾟ)(ﾟ)「スレ立て……っと」


　　　　　　　　　　　　『ポンタうざくね？』
　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 終

バッドエンドやんけ！

セカパカくん「ほーん」

たまベヱ「よし！日本負けた！」
たまベヱ「さっそく落ち込む僕の姿をツイッターに上げて……あっという間に4桁RTだ！」
加藤良三「頑張っているね、ポンタくん」

～中略～

彡(ﾟ)(ﾟ)「スレタイはこうして、本文はこうして……」
彡(ﾟ)(ﾟ)「スレ立て……っと」


　　　　　　　　　　　　『たまベヱうざくね？』

加藤良三　

なおぽんカスはオリ選手からは水責めの刑にあっている模様